「転職したいけど、何から始めればいいのか分からない」——そんな風に悩んでいませんか?
働きながらの転職活動は想像以上に大変。看護師という責任ある仕事を続けながら、次の職場を探すには、正しいステップと準備が欠かせません。
私も実際、パワハラやマタハラといった人間関係の問題、そして基本給や賞与の低さに悩み、転職を考えました。
でも最も背中を押したのは、「母親である私しか子どもの支えになれない」という母の言葉。
この記事では、看護師として限界を感じた私が、失敗しない転職のために実践した“準備ステップ”を順を追って紹介します。
私が“転職を決意”した本当の理由
私が「もうこの職場では無理だ」と心の底から思ったのは、人間関係とメンタルの限界、そして何より子どもにまでその影響が及んでしまったと気づいたときでした。
新人の頃から、私は理不尽な先輩の指導や怒鳴り声にさらされる日々を過ごしてきました。業務の忙しさに加え、目の前で怒鳴られたり、ほかのスタッフの前でミスを指摘されたり、パワハラとも思えるような扱いを受け続ける中で、「自分がダメなんだ」と思い込むようになっていました。
妊娠中にはマタハラも受けました。「今休まれると人手が足りない」「え?産むの?」
——そんな言葉が当たり前のように飛び交い、体調を崩しても休めない空気に押し潰されそうになりました。
それでも、「家族のために」「生活のために」と、無理を重ねて働き続けていたのです。
そんなある日、夜勤明けでフラフラのまま帰宅し、寝ていない頭で夕飯を作りながら、子どもに対して声を荒げてしまったことがありました。子どもが悪いわけじゃない。けれど、余裕がなさすぎて、私は完全に自分を見失っていたのです。
その日を境に、子どもがやたらと体調を崩すようになりました。熱が出たり、咳が止まらなかったりと、明らかに不調の頻度が増えたのです。
そんなとき、母から言われた言葉が胸に刺さりました。
「子どもの“お母さん”は、あなただけなんだよ。代わりはいないんだから。」
その一言で、はじめて自分の働き方が家族に与えていた影響を直視しました。看護師という仕事に誇りを持っていたからこそ、家庭を犠牲にしてまで働くことが正しいと思い込んでいた。でも、それは違ったのです。
職場の給与面も、モチベーションを下げる一因でした。基本給は18万円からスタートし、昇給はわずかに年2,000円。ボーナスも「3.0ヶ月分」と説明されていたのに、実際は2.4ヶ月程度しか支給されない年もありました。
近隣の同年代の看護師と比較しても、明らかに待遇は劣っていました。それでも、「ここで長く働くことが正解」と思い込み、我慢を続けていたのです。
だけど、心も体も限界に達したとき、自分の中で何かがはじけました。
「ここで頑張る意味って、なんだろう?」
「子どもにとって、私はどう映っているんだろう?」
ようやく私は、転職という選択肢を本気で考え始めたのです。
転職活動を始める前にやっておきたい準備
「もう限界…転職しよう」そう思ったとき、いきなり求人サイトに飛びついていませんか?
気持ちが高ぶっていると、「今すぐ環境を変えたい」と焦ってしまいがち。でも、転職は人生の大きなターニングポイントです。あとで後悔しないためにも、まずは準備が必要です。
ここでは、私が実際に転職を決意してから動き出すまでにやってよかったこと、そして「やっておけばよかった」と思ったことをリアルにお伝えします。
✔ 「まずは今の職場をどう辞めればいいか分からない…」という方へ
▶︎【看護師の退職理由】言いづらい本音の伝え方と例文集
① 自分の「転職理由」と「譲れない条件」を整理する
まずは、自分がなぜ転職したいのかを言葉にして整理することが大切です。
私の場合は、人間関係・給与・働き方のバランス…いろんな不満が重なっていました。でも、それを「何が一番優先なのか」と明確にしないまま求人を見ても、すぐに迷子になってしまいます。
- どうして辞めたいのか(転職理由)
- 次の職場で何を大切にしたいのか(譲れない条件)
たとえば私は「子どもの体調不良で急に休んでも理解がある職場」が絶対条件でした。あとは「夜勤回数は月4回まで」「残業少なめ」など、働き方のバランスも重視しました。
② 情報収集の“軸”を持つ
次にやったのは、複数の転職サイトや口コミサイトを使って情報収集すること。でもただ見るだけだと、どの求人もよく見えてしまって判断がつきません。
だからこそ、事前に「自分の優先順位」を整理しておくと、ブレずに求人を見極められます。
また、事業所の評判や離職率などは、表に出ない情報なので、転職サイトの担当者から聞ける情報がとても参考になりました。
③ 転職エージェントを活用するかを考える
看護師の転職では、エージェント型のサイトを活用する人も多いです。私も最初は「自分で探すからいいや」と思っていましたが、複数登録したことで、紹介される求人の条件の違いや、サポートの手厚さの差を体感できました。
特に、「入職後3ヶ月のフォロー」や「職場のリアルな雰囲気を教えてくれる担当者」にはかなり助けられました。
④ 応募書類や履歴書の準備も忘れずに
意外と見落としがちなのが履歴書・職務経歴書の準備です。看護師だからといって油断せず、しっかりと自分の強みや経験が伝わるように整えておくことが大事。
私はこの段階で「何ができる看護師なのか」を改めて振り返ることができ、自己分析にもつながりました。
▼実体験からの学び
転職は「とにかく今の職場を辞めたい」という感情で突っ走ると、同じような環境にまた入ってしまう可能性があります。
だからこそ、“辞めたい理由”よりも“どう働きたいか”に目を向けること。
自分の気持ちや状況を整理してから動き出すことで、心から納得できる転職につながると、私は実感しました。
✔ 「転職準備を始めてみたけれど、なんだか気持ちが重たい…」という方は、
▶︎【看護師 転職ストレス対策】後悔しない3つの選び方も合わせてご覧ください。
転職サイトは“比較”で見極めるのが正解
看護師の転職活動で「求人サイトを1つだけ使っている」という人は意外と多いです。ですが、実際に私が複数のサイトを使ってみて感じたのは、同じ求人でも紹介条件が違うことがあるという衝撃の事実でした。
ここでは、私の実体験を交えて「転職サイトを比較して使うべき理由」と「見極めのポイント」についてお話しします。
① 同じ求人でも「条件の提示内容」が違うことがある
私が以前登録していた2つの転職サイトで、同じ病院の求人を紹介されたことがありました。
でも、提示された給与条件や勤務形態、夜勤の有無が微妙に違っていたんです。
後でわかったのは、「転職サイトが病院と独自に交渉した条件で紹介していることがある」ということ。つまり、使うサイトによって、あなたの働き方や待遇が変わる可能性があるのです。
② 担当者のサポート体制も大きく差がある
転職サイトの担当者によって、情報量や対応の丁寧さに差があると感じたのも事実です。
あるサイトでは「とりあえずこの求人どうですか?」とテンプレ的な紹介が続く一方で、別のサイトでは「実はこの職場、子育て中の看護師さんが多くて、理解があるんです」と内部事情を細かく教えてくれました。
さらに、入職後3ヶ月目に電話で「実際どうですか?」とフォローをしてくれたことも、非常に心強かったです。
③ 比較することで「自分に合うサイト」が見えてくる
すべての転職サイトが同じではありません。
- 「病院とのつながりが強いサイト」
- 「派遣や単発求人に強いサイト」
- 「職場の内部情報に詳しい担当者が多いサイト」
比較することで、自分の状況や希望に合ったサイトが分かってきます。私自身は、条件を重視するならサイトA、人間関係や雰囲気重視ならサイトBというように、目的別に使い分けていました。
④ 信頼できるサイトの見極め方
信頼できるサイトかどうかを見極めるために、私が意識していたポイントは以下の3つです。
- 初回のヒアリングが丁寧か
- 無理に応募を勧めてこないか
- 情報提供が具体的か(例:職場の離職率・教育体制など)
また、口コミサイトやSNSでの評判をチェックするのもおすすめです。
▼実体験からのアドバイス
私が複数の転職サイトを使って最終的に感じたのは、「比較しないと分からないことが多すぎる」という事実でした。
もし一つのサイトしか使っていなかったら、今の職場には出会えていなかったかもしれません。
手間に感じるかもしれませんが、「自分の未来」を選ぶための大切な一歩として、複数サイトの比較は本当におすすめです。
“登録して終わり”はもったいない!求人サイトを活用するコツ」
「転職サイトに登録したけど、結局うまく活用できなかった」——そんな声、実は少なくありません。
でも、実際に転職活動をしてみて感じたのは、転職サイトは“登録して終わり”ではなく、“使いこなす”ことで初めて意味があるということでした。
ここでは、私が複数のサイトを活用してわかった「看護師が求人サイトを効果的に使うためのコツ」を紹介します。
① 担当者には“自分の希望”を正直に伝える
よくある失敗は、「忙しそうだから…」と遠慮して希望条件をざっくり伝えてしまうこと。
でもそれでは、担当者があなたに合った求人を探すのが難しくなってしまいます。
私が転職活動をしたときは、夜勤回数、残業の有無、育児との両立ができるかどうかまで、細かく伝えました。
その結果、「この病棟なら同じような境遇の看護師さんが多いです」と、“働き方の実情”をふまえた提案をもらうことができました。
② 職場見学・面接前には“事前情報”をしっかり確認
求人票だけではわからない、実際の雰囲気や人間関係はとても大事な判断材料です。
私の担当者は、「この病棟は師長さんがサバサバ系で、若いスタッフが多いですよ」といった“リアルな空気感”まで共有してくれました。
聞きづらいことも、担当者を通せば確認しやすいので、「職場の離職率」「子育てへの理解」など、気になることは事前に確認をお願いするのがおすすめです。
✔ 書類選考を突破したら、次は面接対策へ。
▶︎【看護師の面接対策】よくある質問と答え方のコツ
③ 複数サイトの“いいとこ取り”で情報を精査する
1社だけでは得られない情報も、複数の担当者と話すことで比較できるようになります。
ある病院をAサイトで紹介されたとき、「忙しいけど教育体制はしっかりしている」と言われたのですが、Bサイトでは「残業が多いのがネック」との補足が。
両者の話を総合して、「自分にとっては難しいかも」と判断できたこともありました。
つまり、転職サイト同士を“情報源”として活用することで、失敗を防ぐことができるのです。
④ 担当者との“相性”も大事
正直な話、担当者によって当たり外れはあります。
押しが強くて無理に面接を進める人もいれば、じっくり寄り添って話を聞いてくれる人もいます。
私は「この人合わないかも」と感じたら、遠慮せず担当者の変更をお願いしました。
相性が合う人とのやり取りはスムーズで、転職の不安もかなり減ります。
⑤ “登録だけ”でも価値がある
まだ転職を迷っている段階でも、登録して求人情報を見ておくだけで、「自分にはどんな選択肢があるのか」が見えてきます。
私も実際に、「同じ業務内容でこんなに給料違うの!?」と驚き、自分の現状が見えてきたことが、転職への一歩になりました。
▼転職サイトは“使い方”次第で大きく変わる
求人サイトは、ただ登録するだけでは“もったいない”ツールです。
希望を丁寧に伝え、情報を引き出し、自分の判断軸をしっかり持って活用することで、満足度の高い転職に近づくことができます。
「何をしたらいいかわからない」という人ほど、まずは担当者とじっくり話してみることから始めてみてくださいね。
「看護師の転職は不安」でも、準備と行動で未来は変えられる
看護師の転職は、決して簡単な決断ではありません。
仕事と家庭の両立、職場の人間関係、待遇への不満——さまざまな理由で「もう限界かも」と感じたとき、誰しも不安や迷いを抱えるものです。
でも、私自身がそうだったように、「このままでいいのかな」と感じた時こそが、見直すチャンス。
転職活動は、いきなり面接に進む必要はありません。まずは自分の気持ちと希望を整理し、信頼できる転職サイトに登録するだけでも大きな一歩です。
理想の働き方や、自分に合った職場は、準備と行動次第でちゃんと見つかります。
あなたが、もっと自分らしく、笑顔で働ける場所に出会えることを願っています。
▶︎ 求人サイトの比較とおすすめはこちら
👉 【看護師向け】転職サイト比較2025|私が選んだ“本当に使える”サービス(近日公開)
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