「外国人患者さんが来たとき、咄嗟に英語が出てこなかった…」
そう感じたこと、ありませんか?
私自身、救急外来に夜勤で応援に入ったとき、外国人患者さんに何度も話しかけられたのに、
「痛い?」としか言えず、ただ笑ってごまかすしかなかった悔しい経験があります。
そのとき「もう少し英語が話せたら」と本気で思いました。
医療現場の国際化が進む今、看護師が英語を使う場面は確実に増えています。
この記事では、どんな場面で英語が必要とされるのか? そして、どんな英語表現が使えるのか? を、やさしく&実例つきで解説していきます。
看護師が英語を使う場面を5つに分けて解説し、すぐに使えるフレーズや対応術も紹介します。
「英語に苦手意識がある…」という方でも、今日から始められる工夫をまとめましたので、ぜひ参考にしてください。
🏥看護師が英語を必要とする具体的な場面とは?
結論からお伝えします。
看護師が英語を必要とする場面は、意外にも“日常の中”に数多く存在しています。
「外国人患者=まれなケース」では、もはやありません。
訪日観光客、留学生、技能実習生、長期滞在者…
さまざまな背景をもった外国籍患者さんが、今や日本全国の医療機関を訪れるようになりました。
🔍英語が必要な5つの定番シーン
- 外来や救急での問診対応
→ 「いつから症状がありますか?」「どこが痛みますか?」など、初動対応での英語力が問われます。 - バイタルサインの測定や処置前説明
→ 血圧・体温測定や採血・点滴時に「少しチクッとしますね」など、安心感を伝えるひとこと英語が重要です。 - ナースコールへの対応や巡回中の会話
→ ベッドサイドで「痛みはありますか?」「水がほしいですか?」といった簡単なやりとりが発生します。 - 緊急時・転倒・意識レベル変化などの場面
→ 咄嗟の判断力と共に、短くて明確な英語フレーズが役立ちます。
例:”Can you hear me?” “Call the doctor!” - 退院説明や服薬指導
→ 処方や通院方法についての案内も、最低限の英語フレーズを知っておくだけでスムーズに。
こうした場面では、“文法の正しさ”よりも“伝えようとする意志と表情”が最重要。
英語がペラペラである必要はありません。
「一言でも伝わる」「理解しようと努める」その姿勢が、患者さんの安心感に直結します。
英語をきっかけにスキルアップを目指すなら、こちらも参考になります。
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🗣️英語が苦手でも伝わる!看護師が覚えるべき基本フレーズ集
医療現場で必要な英語は、中学英語レベルで十分です。
“伝わる”ことが目的なので、難しい単語や文法を完璧にする必要はありません。
ここでは、日常業務で使えるシンプルな医療英語フレーズを場面ごとにご紹介します。
✅シーン別フレーズ一覧
※ここで紹介するフレーズはすべて中学英語レベル。
単語の意味がわかれば、文法が多少間違っていても“通じます”。
シーン | 日本語 | 英語フレーズ |
---|---|---|
問診 | どこが痛いですか? | Where does it hurt? |
問診 | いつから症状がありますか? | Since when do you feel this way? |
バイタル測定 | 血圧を測りますね | I’ll check your blood pressure. |
バイタル測定 | 普通に呼吸してください | Please breathe normally. |
処置 | 少しチクッとしますよ | This may hurt a little. |
処置 | 動かないでください | Please stay still. |
ナースコール | どうしましたか? | What’s wrong? / How can I help you? |
緊急時 | 医師を呼びます | I’ll call the doctor. |
緊急時 | 息ができますか? | Can you breathe? |
退院・服薬 | この薬は1日3回です | Take this medicine three times a day. |
💡補足ポイント
- Please, I’ll, Can you…? のような丁寧な語尾をつけるだけで伝わりやすくなる
- 「Please」「Can you」などの丁寧語だけでも、相手の不安を和らげられますよ。
- 英語がうまく話せなくても、ジェスチャー・ゆっくり話す・アイコンタクトで伝わります。
- ゆっくり話し、ジェスチャーも交えると安心感アップ
- 「表情」と「声のトーン」も、立派なコミュニケーションの一部です
👩⚕️英語対応できる看護師は、なぜ職場で重宝されるのか?
医療現場で「英語が話せる看護師」は、思っている以上に“武器になるスキル”を持っていると言えます。
それは単に語学ができるというよりも、“安心感・信頼感・対応力”を備えた存在として評価されるからです。
✅英語対応できる看護師の5つの強み
強み | 内容 |
---|---|
🆘 緊急時に対応できる | 外国人患者の突然の訴えに、即対応できる力 |
🤝 チームからの信頼が厚くなる | 「英語のことは任せられる」と安心感が生まれる |
🌍 国際部門・外来での起用チャンスが増える | 語学手当や外来業務で優遇されることも |
🔄 医師や通訳との連携がスムーズ | 医療通訳のサポート役になれる |
📈 キャリア・転職時にアピールになる | 医療英語対応を求める求人が増加中 |
🗨️筆者の実体験
私がまだ英語に苦手意識を持っていた頃、夜勤中に急きょ救急外来の応援に入ることがありました。
そのとき搬送されてきたのは、海外からの旅行者。熱発と腹痛でぐったりしているのに、英語でしか話せない状況でした。
「痛みの場所は?」「いつから?」「薬のアレルギーは?」
伝えたいのに、言葉が出てこない。翻訳アプリを開こうにも、現場はバタバタで余裕がなく、私はただ焦るばかりでした。
結局、その場は先輩が駆けつけて対応してくれましたが、
「自分が何もできなかった悔しさ」と「少しでも英語が話せたら…」という思いが、
私の医療英語学習のきっかけになりました。
💬現場の声(看護師インタビュー)
「英語が話せるだけで、周りから頼られる場面が圧倒的に増えました」
「通訳さんが来る前に少しでも話せると、患者さんが安心するのが分かる」
「“英語対応できます”って履歴書に書いてから、面接通過率が上がった気がします」
📌Point
- 英語力=コミュニケーション力の延長と考えると、日常の一部として育てやすいスキル
- 「英語が話せるから仕事が増える」ではなく、「英語が話せるから信頼が増える」という流れに注目!
📝まとめ 〜“伝わる英語”は、看護師の信頼と安心をつくる〜
医療現場における英語対応は、特別なスキルではなく“現場の安心”を支える力です。
看護師自身が少しずつでも英語を身につけておくことで、患者との信頼関係も、職場での評価も大きく変わります。
✅この記事のまとめ
- 英語が必要な場面は日常にあふれている(問診、処置、ナースコールなど)
- 中学英語レベルでも十分!シンプルなフレーズで“伝える”が可能
- 英語が話せる=安心を届けられる看護師として評価が高まる
- キャリアアップ、国際対応、信頼獲得など、得られるメリットが多い
- 英語が苦手でも「一歩踏み出すこと」が何よりのスタート!
💬エンディングメッセージ
誰かの「不安」を「安心」に変える――
それが、看護師のいちばんの仕事。
そして今、「英語」はその強力な道具のひとつになっています。
今日から1日1フレーズ、あなたのペースで始めてみませんか?
今日から始める「1日1フレーズ」習慣
まずは毎日のルーティンの中に「ひとつだけ英語フレーズを覚える」習慣を。
出勤前、トイレの鏡の前、スマホのロック画面…小さな工夫が、いつか自信に変わります。
「英語学習ってどう始めればいいの?」という方はこちらの記事も参考にしてください →
👉 初心者看護師のための英語勉強法5選(6/17公開予定)
📚もっと実践的に学びたい方へ
「現場で本当に使える医療英語を学びたい」
「英語が苦手でも、何から始めればいいのか知りたい」という看護師さんへ。
▼私自身の経験も交えてまとめた記事はこちら
▶︎看護師が医療英語を身につける5つのコツ|現場で使える厳選フレーズも紹介(6/21公開予定)
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