「もう限界…」急性期に疲れた看護師が“違う道”を考えた瞬間とこれからの選択肢

看護師 働き方

「もう無理かもしれない」——。

そんな風に急性期での看護師キャリアに“限界”を感じた瞬間ってありますか?

夜勤明けで仮眠も取れずに記録を書き続ける朝。帰宅してもすぐに家事と育児、心も体も限界で子どもにきつくあたってしまう。

あの頃の私は、自分を責め続けていました。「自分がもっと強ければ」「できる人はちゃんとやれてる」——そんな言葉で自分を追い詰めていたのです。

だけど、ある日ふと「このままじゃだめだ」と思いました。気づけば涙が止まらない日も増えていて、ようやく立ち止まる決意をしました。

この記事では、私が急性期の現場で心身の限界を迎えた体験と、そこから“違う道”を見つけ、再び前向きに看護と向き合えるようになった道のりをお伝えします。

看護師として限界を感じた瞬間にすべきこと

新人の頃から、私は“頑張ることが当たり前”だと思って働いてきました。忙しい中でも気を張って、周囲に迷惑をかけないようにと、常に気を張り詰めていた日々。

しかし、急性期の現場は想像以上に過酷でした。救急搬送、緊急オペ、夜勤明けの記録業務、明け方まで続く対応。家に帰っても子どもの世話、夫の分の家事、そして自分の時間はゼロ。

体は悲鳴をあげていたのに、「休んだら周りに迷惑をかける」と無理を続けていました。そんなある日、些細なことで子どもを怒鳴ってしまい、自分でも驚いて泣いてしまいました。

その瞬間、「ああ、私はもう限界なんだ」と気づいたのです。

夜勤明けはただでさえ体がしんどいのに、終わらない記録に居残り、仮眠も取れないまま朝から昼過ぎまで病棟にいることも。 ある日の夜勤明け、帰宅して子どもを抱きしめた瞬間、ふと涙が止まらなくなったんです。 「もう、何を頑張ってるのかわからない」——限界はとっくに越えていたんだと思います。

家ではイライラをぶつけてしまう自分にも嫌気がさして、「こんな母親でいいのかな」って、何度も落ち込みました。 子どもは敏感に親の疲れを感じ取るものです。 実際に、子どもが体調を崩しやすくなった時期があり、「私のせいかも」と自分を責める日々でした。

でも今なら言えます。 限界まで我慢することが、いい看護師やいい母親ってわけじゃない。 自分を守る選択をして、やっと心から笑えるようになりました。

看護師として「違和感」を抱えながら働いていた頃の私については、こちらの記事でも詳しく書いています👇

看護師のキャリアに“違和感”を覚えたら読む記事|働き方を見直すサインかも?(内部リンク挿入)

急性期に向いてないと感じたら?転職という選択肢

看護師を辞めたい——でも本当に辞めたいのは“この働き方”でした。

キャリアの軸を変えずに、フィールドを変える選択肢があることを、私は転職活動を通じて知りました。

私は、療養ベースの障がい者病棟に転職しました。急性期と比べてバタバタした緊急対応は減り、患者さん一人ひとりと向き合える時間がある。

もちろん忙しい日もありますが、「その人らしさ」を大切にできる時間がある職場に変えたことで、私の心に余白ができました。

夜勤回数も自分に合うペースに調整でき、子どもの突然の体調不良にも「また元気になってから頑張ってくれれば大丈夫だよ」と言ってくれる仲間がいる。

何より、自分が“自分らしく”働けている実感がある。転職して、ようやく自分の看護観と合う場所を見つけられた気がしています。

転職してから一番変わったのは、生活に“余白”が生まれたことです。 残業が少なくなったことで、子どもと一緒にごはんを食べる日が増えました。 以前は夜勤と夜勤の間に、寝不足のまま食事を作って、疲れているのに笑顔でいるフリをして…そんな無理ばかりしていました。

転職活動中は、「どこへ行っても同じじゃないか」「また人間関係で悩むのでは」と不安になることもありました。

でも、面談でじっくり話を聞いてくれた現在の職場に出会い、実際に見学したときの雰囲気やスタッフの対応で「ここなら」と感じられたんです。

実際に転職してみると、

  • 夜勤明けで定時退勤ができる
  • 記録時間がしっかり確保されている
  • 子育て中のスタッフも多く、協力体制がある など、「こんな職場があったんだ」と驚くことばかりでした。

今は、自分にとっても家族にとっても“ちょうどいい”働き方ができていると感じます。 本当の意味で「自分の人生を生きてる」と思えるようになりました。

転職後に見えた“看護の本質”と終末期ケア専門士という選択

新しい職場で働くなかで、私は多くの終末期患者さんと関わるようになりました。

「どんな最期を望んでいるのか」「家族はどこまで望んでいるのか」——そうした深い部分にまで関わることが増え、「もっと知識をつけたい」「もっと支えになれる看護師になりたい」と思うようになりました。

そのとき出会ったのが《終末期ケア専門士》という資格でした。

今の私はまだ資格取得まではしていませんが、いつか必ず学びたいと思っています。終末期ケアと向き合う今の現場で、「学ぶことをやめたくない」と思えるようになったのは、自分の看護師人生の中でも大きな変化でした。

今の職場では、人生の最期を迎える患者さんと関わることが多くなりました。 ある日、「私はもう頑張らなくていいのよ」と話す患者さんの笑顔を見て、私は衝撃を受けました。

“最期までその人らしく生きる”って、簡単に言えて、実はすごく奥が深い。 だからこそ、もっと自分自身が理解を深めたい、力になりたいと思ったんです。

そのとき出会ったのが《終末期ケア専門士》という資格でした。

今の私はまだ資格取得まではしていませんが、いつか必ず学びたいと思っています。終末期ケアと向き合う今の現場で、「学ぶことをやめたくない」と思えるようになったのは、自分の看護師人生の中でも大きな変化でした。

資格について調べてみると、公式テキストもあり、独学でも学びやすい設計になっていることがわかりました。

夜勤後や休日など、少しずつテキストを読み進めながら、実践と照らし合わせるようにして勉強しています。

「勉強なんて久しぶりで不安だったけど、現場での経験があるから理解しやすい」と感じることも多く、学ぶことが苦ではなくなってきたことに自分でも驚いています。

私も今後取得を目指したいと思っている「終末期ケア専門士」について詳しく知りたい方はこちら👇 終末期ケア専門士とは?看護師としての学びを深めたいあなたへ(内部リンク挿入)

「辞めたい」は“終わり”じゃない。次の一歩のきっかけかもしれない

急性期で限界を感じたあなたへ。

それは「弱さ」じゃありません。

私のように“働き方を変える”だけで、同じ看護師という仕事がまったく違って見えるようになります。

あなたにも、あなたにしかできない看護があります。

もし今、心も体も限界を感じているなら——

違う道を探してみることも、きっと未来につながる選択です。

▶︎ 終末期ケア専門士ってどんな資格?学び直しに興味のある方はこちら

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