看護師の悩みあるある5選|共感しかない現場のリアル

看護師 辞めたい

「なんで私だけ、こんなに苦しいんだろう」——そう思っていた頃の自分へ

「看護師なんだから、当たり前でしょ」
「甘えないで」
「あなたが未熟なんじゃない?」

そんな言葉に、心をすり減らしながら働いていた頃がありました。

新人の頃は、挨拶しても無視。存在をないものとして扱われる毎日。
患者さんの前で罵られるほどの屈辱も、何度も味わいました。
「怒られないこと」だけを考えて動くようになり、
気づけば、自分がなりたかった“看護師像”から遠く離れていたのです。

でも、この苦しさは——
きっと「私だけ」じゃない。

本記事では、現場でよくある看護師の悩みを5つ紹介しながら、
そのモヤモヤとどう向き合えばいいのか、
そして私自身が、どう“自分らしい看護”を取り戻してきたのかをお伝えします。

【人間関係・業務過多・将来不安】看護師の悩みあるある①〜③

① 人間関係がとにかくしんどい

看護師の悩みで最も多く挙げられるのが「人間関係」です。
上下関係の厳しさ、派閥、気分で態度が変わる先輩——どの職場でも共通の“あるある”ではないでしょうか。

私も新人の頃、まさに地獄のような環境にいました。
挨拶しても返してもらえない。指導という名の人格否定。
それだけならまだしも、患者さんの前で罵倒され、気まずくなった患者さんに「がんばってるの、わかるよ」と励まされるほどでした。

いつしか、「怒られないこと」だけが目的になっていき、
“患者さんのADLを上げるにはどうしたらいいか”“どんなケアが最善か”など、
本来の看護の目的を見失いそうになっていました。

② いつも人手不足。時間にも心にも余裕がない

どの現場でも付きまとう「慢性的な人手不足」。
1人の看護師に求められる業務量が多すぎるため、どれだけ早く動いても時間に追われ、
トイレにも行けない、昼食をかきこむだけ、記録は残業——そんな日常が当たり前になっていきます。

新人時代は特に、「自分が遅いから」「もっと頑張らなきゃ」と責めがちですが、
実際は“仕組み”の問題であって、あなたの責任ではありません。

③ 「このままでいいのかな?」と定期的にモヤモヤする

  • 今の働き方、本当に自分に合っている?
  • もっと違う道があったのでは?
  • 転職した方がいいのかも…

ふとした瞬間に、こんな気持ちが湧いてきたことはありませんか?
目の前の業務をこなすだけで精一杯なのに、頭のどこかで「このままで大丈夫?」とモヤモヤが消えない——。

これは決して“わがまま”ではなく、
「よりよい看護がしたい」「自分らしく働きたい」という、まっとうな気持ちです。

【理解されない孤独・理想とのギャップ】看護師の悩みあるある④〜⑤

④ 家族や友人に仕事の悩みを理解してもらえない

「なんでそんなに疲れてるの?」
「夜勤って何してるの?」
「辞めたいなら辞めればいいじゃん」

そんな“悪気のない言葉”に、深く傷ついたことはありませんか?

看護師の仕事は、表に出ないストレスや緊張の連続。
「患者さんの命を預かる」というプレッシャーに加えて、
職場の空気や人間関係、勤務形態の特殊さなど、説明してもなかなか伝わらない。

私も、「愚痴を言える人」が身近にいないことが、しんどさを何倍にもしていました。

同じ看護師でないと、分かち合えない感情や葛藤がある。
だからこそ、「理解されない苦しさ」に悩む看護師さんは、とても多いのです。

⑤ 理想の看護ができないことにモヤモヤする

  • 「こうした方が患者さんのためになるのに」
  • 「もっとじっくり関わりたいのに、時間が足りない」
  • 「業務優先で、看護が流れ作業になっている気がする」

——こうした葛藤、ありませんか?

私自身も、新人時代からずっと悩んでいたのはここでした。

自分の中にある“理想の看護師像”と、現実の業務のギャップ。
本来、看護師って「患者さんのゴールを一緒に考えて支える存在」のはずなのに、
毎日の業務に追われる中で、その思いが形にならないことに、強い無力感を抱いていました。


心の奥にあるのは、「もっと良くしたい」という想い

どの悩みにも共通しているのは、
「もっと良いケアをしたい」「誰かの役に立ちたい」という前向きな気持ちです。

でも、その思いが報われないとき、
看護師は強い無力感と自己否定に陥りやすくなります。

それでも、あなたが悩んでいるのは——
“本気で、誰かに向き合っている証拠”です。

【体験談】悩みを乗り越え、自分らしい看護師像を見つけるまで

“怒られないように働く”ことが、精一杯だった新人時代

私は新人時代、厳しい病棟に配属されました。
そこでは、挨拶をしても返されない。存在をないものとして扱われる。
患者さんの前で罵倒され、励まされたこともあります。

毎日、「どう動いたら怒られないか」ばかりを考え、
患者さんのために何ができるかなんて、考える余裕なんてありませんでした。

それでも私は、
“もっと患者さんのためになる看護がしたい”
という思いをどこかで持ち続けていたのだと思います。

“看護師としての自分”と“理想の自分”のギャップに苦しんだ中堅時代

経験を重ねるうちに、職場での立ち回りや、
どの先輩にどう接すればいいかは分かるようになりました。

けれど、ふと立ち止まると、心の中にモヤモヤが残っている。
「これって私がやりたかった看護だっけ?」
「もっと、患者さんに寄り添う看護がしたかったんじゃない?」

気づけば、“看護師としての自分”と、“なりたかった自分”とのギャップに、
心が押しつぶされそうになっていました。

転職で変わった「環境」そして「考え方」

転機が訪れたのは、転職をして今の病棟で働きはじめてからです。

そこでは、
「患者さんが本当に望むことは何か」
「その人らしい最期とは何か」
を考えながら関われる環境がありました。

終末期の患者さんが、家族とどう過ごしたいのか、
最期をどんなふうに迎えたいのか、
——そんなことを、チームで考えていけるようになったのです。

私はようやく、「自分の看護」ができる場所に出会えたと思いました。

もちろん、今でも悩むことはあります。
でも、あの頃のように“自分をすり減らしてまで頑張る”ことはなくなりました。

悩んでいるあなたへ伝えたいこと

看護師として働く中で、
「しんどい」「もう限界かも」と感じるのは、あなただけではありません。

理不尽な人間関係、終わらない業務、
理想とのギャップ、理解されない苦しさ——
誰もが一度は、看護の現場で壁にぶつかっています。

でもその悩みの奥には、
“誰かの力になりたい”“もっと良くしたい”という、
あなたのまっすぐな思いがあるはずです。

そしてその想いこそが、
あなたを前に進ませる原動力になります。

私は転職を通じて、「こうありたい」と思える看護ができるようになりました。
もし今、つらい状況にいるなら——
あなたにも、あなたらしく働ける場所がきっとあると伝えたいです。

どうか、無理をしすぎないでください。
あなたがあなたらしく笑っていられる環境を、一緒に探していきましょう。

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